お客様からクレーム情報を受けた時には、発生原因と流出原因を徹底的に調査する必要がある。発生原因はその不具合を発生させたものであり、それに対して流出原因はお客様に流出させたものであると理解すると良い。
例えば、会議に必要なコピー枚数が足らなかった場合について、発生原因と流出原因を以下のように考えられる。
■発生原因:会議の前に必要な枚数をコピーしなかった。
■流出原因:参加人数とコピーした枚数が合っているか会議の前に確認しなかった。
発生原因と流出原因を分けて、それぞれ対策を取る必要がある。そもそも発生をしっかり防止できれば、流出対策は不要である。
発生原因と流出原因を調査する時に以下のポイントを注意して実施した方が良い。
1.発生原因
・問題が再発が発生した場合、前回の対策書に記載された事項が実施されているか、問題点はないかを確認する。
・単なるミスで終わらせることなく、深く掘り下げて調査する。
・4M(Man, Machine, Material, Method)の観点から原因を調査する。
2.流出原因
・検査手順書や作業手順通りに遵守されていたにもかかわらず、なぜ流出したのか調査する。
(検査ポイントは適切なのか、検査方法に問題がないか、検査環境が良好か等)
・ポカヨケ(ミス防止仕組み)が導入された場合、なぜ検出できなかったのか確認する。
(ポカヨケは機能しているか、不安定ではないか、改造されていないか等)
・異常があった場合、正しく処置できたか確認する。
(異常品を流出させないか、機械設備を正しく復旧させたか等)
発生と流出を分けて調査し、真因を究明して対策を実施することで、不具合の発生及び流出が再発しないことが期待できる。